カリンバについていろいろ書いてみようかと思ったが、やめ。ただひとつ、下に挙げたカリンバの商品説明にこんな記述がある。(強調引用者)
西洋の音階に調律された「カリンバ」です。カリンバとは左右の親指で弾いて音を出すアフリカ生まれの楽器。「親指ピアノ」の名前で親しまれ、世界中で愛好者が広がっています。こちらのカリンバは、安易な観光用のみやげ物とは違い、楽器としてより完全性を追求した本格的なものです。様々なジャンルの音楽で使用可能です。
確かに、みやげ物用として作られた製品は、楽器としての質にばらつきがあったり、不良品も多くのだろう。しかし、「西洋音階で調律=楽器として完成」では、決してないだろう。その楽器に固有の音階は、それをはぐくんだ文化の固有性のあらわれだから。ここでは
ヒュー・トレーシーはカリンバのキイを西洋音楽の音階に調律し、カリンバには必須の雑音をなくした楽器を「カリンバ(KALIMBA)」という名前で売り出しました。楽器屋さんで売ってますよ。ここから、世界的に「カリンバ」という名前が定着していきました。アフリカの現地ではカリンバをどのように演奏しているか、という観点から見ると、西洋音階のカリンバはアフリカのカリンバではなく、西洋音楽の楽器だと言った方がいいでしょう。
というふうに述べられている。カリンバには音色や演奏方法に、楽器独自の特徴があり、それを消してしまっては、すでに“アフリカの楽器”とはいえない、ということだ。
いっぽう、西洋音楽の音階で調律することによって、他の楽器に親しんだ人にもとっつきやすくなる、という利点も否定できない。
前にここで
近くの駅前でも、ペルーかボリビアから来日したフォルクローレのバンドをよく見かけるが、結局、そのエスニックなテイストが「投げ銭」の価値を幾分か押し上げていることは否めないだろう。尺八にしろ、民族的な楽器を演奏してやろうという志向の中にそういう不純な動機が含まれていたことは否定しない。それで海外をサバイバルできるなら越したことはないし、あわよくば「文化交流」にもなるだろう。しかし、国内でサバイバルするために外国の珍しい楽器を日本人が演奏するというのはどうなのだ。・・・まあ「こんな楽器もありますよ~」みたいな話題にはなるか。そして、そのストリートミュージシャンの市場価値は、少しの間高まるかもしれない。彼の演奏技術がどのようなものかわかるまでの間ね。
というように述べたが、楽器が何かエスニックな雰囲気をかもし出している場合、その楽器のはぐくまれた背景について考えなければ「どうなのだ・・・」となるのかな、と思うのであった。
ヒュー・トレイシー社製 カリンバ
価 格: 16,000円 (税込 16,800円)
リンク集
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