2007年6月24日日曜日

住 2

住 1のつづき
もうひとつ、狭小住宅といえば「ちいさいおうち」(バージニア・リー・バートン作・絵 石井桃子訳 岩波書店 1965)であろう。正面から見ると、中央に玄関、その両側に大きな窓を配した、ほとんど「かお」のちいさなかわいい家が主人公のこの絵本を愛読していた。いったい内部はどのような間取りで、どのような家具が置かれていたのか、興味をそそられた。余談ではあるがこのバージニア・リー・バートンの他の作品を見てみると、技術が身の丈程度であったころの機械に愛着や郷愁を感じさせる作品が多く、そういうところ(だけ)は宮崎駿に近い。
緑豊かなのどかな岡の上に建てられたちいさくて頑丈な家が、周囲が開発されいつの間にか(ニューヨーク風の)摩天楼の間に取り残されてしまう。ビルの間でみすぼらしく寂れていたちいさいおうちを、子孫が発見し、再び、家ごと(トラックで!)美しい田舎の丘の上へ移築して、めでたしめでたしというおはなし。
私は実は、現在絵本の読み聞かせボランティアなどに参加しているのだが、幼稚園や小学校低学年など、一般に絵本に親しむべきといわれる時期は、あまり多くを読んでいない。そのかわり、お気に入りの数冊を大事にした。この本もその一つである。そうして親しんだ本の影響は、やはり大きくその後の思考形成に残存するのだ。私は小さいころはアウトドア志向だった。休みごとに郊外へでかけ、木々や岩石に親しんだし、「かんきょうもんだい」にも、なんとなく興味を持っていたように記憶する。かえって現在のほうが絵本を濫読しているのだが、「お気に入りの数冊」にまさる印象を与えた本は少ない。
余談だが、ちいさいおうちの持ち主は、4代にわたって固定資産税を払い続けていたのだろうか。アメリカには固定資産税があるのだろうか。そのへんのところは調べてみないとわからない。
アメリカ 固定資産税 の検索結果
固定資産税はあるらしい。


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